幸せになる!! 前編
「…いいよ」

しばらくの沈黙の後、友梨は頷いた。

茜里は、同性から見ても可愛らしい女の子。
それに比べて自分は、髪の毛は短くて、肌の色は黒いし、ガサツだし、どう見ても可愛いと思えない。
…それなら、応援しよう。

「友梨ちゃん、ありがとう」

ただ、応援すると言っただけなのに、茜里はとても嬉しそうに笑った。

やがて、茜里と凛月は付き合い始め、茜里は、ノロケやグチを、友梨に言うようになった。

本当は聞きたくなかったが、茜里は、友梨が凛月を好きと知らないから、何でもないフリをして、茜里の話を聞いていた。

だけれど、いつの間にか、茜里の、凛月に対するノロケやグチはなくなっていた。
ホッとした友梨だったが、茜里は何か気づいたのかもしれない…。
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