今日から家族になりまして。
「それは……そう自分に言い聞かせて、また裏切られたり、突き放されたりして自分自身が傷つかないように守ってんだろ?」
俺は、過去の自分と陽菜の姿を重ねて、つい言葉に出てしまった。
過去の自分に言うように、自然と言葉になってしまったのだ。
すると
「…………私の、何がわかるっていうの!?」
陽菜は下を向きながらも、俺に威勢を向けてきた。
まるで図星をつかれて、必死に言い訳をしようとしているよう。
俺にも、自分自身にも。
「私の……何が、わかるのよ……!
何も知らないくせに……なんにもわかってないくせに……
あんたみたいな、いつも友達に囲まれて
独りで肩身の狭い思いをしてる人の気持ちなんてわかんないのよ!
見てるだけで、見て見ぬ振りして
助けもしないで自分の身の安全ばかり考えてる奴になんて……
人の気持ちなんて……わかるわけないでしょ……!」