結論、保護欲高めの社長は甘い狼である。
それでも気が合う私たちは、なにかと三人でいることが多く、私のお見合い事情も知っているのだ。

遠慮なく痛いところを突いてくる彼を、私は横目でじとっと見やり、咲子ちゃんは丸い瞳をさらに丸くする。


「そうなんですか!? 就活スタイルの改善はしたはずじゃ……」

「外見は大丈夫だったと思うけど、話が盛り上がってつい調子に乗っちゃったのよ」


ポリポリと頭を掻いてざっくりと言うと、咲子ちゃんと氷室くんは目を合わせ、同情するような小さなため息をついた。

私の隣のデスクである咲子ちゃんは、椅子に腰を下ろして問いかける。


「そっか……。でもお見合いって、昨日の今日でもう返事来るものなんですか?」

「まだだけど、ダメに決まってるわ。青酸カリにワクワクするような女と結婚したいと思う男がいるとは思えない」

「どんな話してたんですか」


半笑いでつっこむ氷室くんは、私のデスクに置いてあった実験データの資料をめくっている。

この彼みたいな理系くんなら、私とも付き合えるのかもしれないけど、そんな人滅多にいないだろうなぁ。

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