彼と恋のレベル上げ(10/6おまけ追加)
恋レベル0(ゼロ)

恋だと認めてしまえば そのときからはじまる その瞬間の恋レベルは0(ゼロ)

ハァー

主任を家まで送り、さっき自宅に到着。

主任と一緒にご飯食べていると言うのに、自分の世界に入って妄想中に気持ちに気づくなんて。


ハァー

あぁ、もう。
あの後、主任と何しゃべったのかとか全く覚えてない。

ともかく下を向いてご飯を食べることだけに集中してた。


それから、主任の言うとおりに運転して、もちろん私の家までの帰りの道も丁寧に教えてくれた。
けど、私。失礼なことに全く主任の目を見れなかった。


ハァー


なんか、もう
なんなの私。


こういうときはとりあえず、お風呂に入るしかない!


私は浴室に向かい浴槽にお湯をため始めた。


部屋に戻ってみればカバンの中で携帯がブルブルと音を立てていた。

今は11時。
こんな時間だし、きっとメールだろうけど?

とりあえず急いで携帯を探し出すと



着信:望亜奈さん



え?なんだろ?
こんな時間に。


『ももちゃ~ん?』

「あ、はい。おつかれさまです。望亜奈さん」

『ふふふ~』


え?何?望亜奈さん。
もしかしてすごく酔ってる?


「あ、あの。どうしたんですか?」


さすがにこんな時間にと言う言葉は飲み込んだけど。
望亜奈さんとはご飯を食べに行ったりはするけど、用事もなく電話で話をするようなことは今までなかったから。


『ももーちゃん。もう、やだなぁ』

「え?な、酔ってます?望亜奈さん?」


何がやなのかよくわかんないんですけど。その辺をちゃんと説明してくれないと……

てかこれってただの絡み電話?!


『見ちゃったー』

「何を見たんですか?誰か芸能人でもいました?」


見たって言われてそれ以外望亜奈さんが喜びそうなものが見つからない。

地方都市だけど、コンサートとか仕事できた芸能人と遭遇するなんてこともたまにあるらしいから。


『そんなのはどうだっていいんだけどね?っていうか桃ちゃん。何で言ってくれなかったのぉ?』

「は?だから何の事ですか?」


私はちょっとキレ気味で望亜奈さんに噛み付くように言えば、


『主任と一緒にいたでしょ?』


って。
どこで見たの?

ていうか声かけてよ!

で?
なんでそれで今電話で聞いてくるの?
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