彼と恋のレベル上げ(10/6おまけ追加)
外回り同行 その後で

何度目かの外回り同行 いつも金曜だったのは

今日は珍しく午前の早い時間からの外出指示。

6月の新機種キャンペーン後の反応を詳しく知りたいってことでまわる店舗数は多め。

担当者と主任はもちろんメールや電話での連絡もしているけど、やっぱり実際会って話すと意外な話が聞けたりするらしい。

それは世間話の延長で、ここだけの話だったりするみたいけど。

しかもそれがお気に入りの営業さんがとかなら、口がするっとすべっちゃったりもするんだろうなぁって今回の外回り同行で思ったこと。


主任からまわってくる書類も、店舗の人の顔が浮かんでくるから仕事が数段しやすくなった。

外回りを最初に言い渡された時に「その書類の顔が見えれば仕事の仕方も変わってくると思うので」確かそんな感じに言われたと思う。

主任の今までの経験上のこととはいえ、びっくりするほど当たっていて、実は前よりも処理するスピードが上がったんだよね。

だから月に数回外回り入れても今までと同じように仕事が出来ている。


「天ヶ瀬さん、そろそろ出られますか?」

「はい。カバン持ってきます」


主任のこんな突然の振りにもすっかり対応できるようになってきていて、すぐに私はロッカールームに向かった。

こういう所はちょっとだけ私も成長したなって思う。


「おまたせしました」


「でかけてきます」と他のスタッフに声をかけると主任は颯爽と出口へと向かう。

その背中にしか熱い視線を送れないけど、それでも後姿もかなり素敵だなぁ。

パソコンに向かう真剣な視線や、時折右手の人差し指でメガネのブリッジをあげるしぐさにこっそりときめいたりしてるのは本当に誰にも内緒。

社会人になっても4歳差は大きくて、主任の大人なしぐさに私は日常ドキっとさせられている。

外回り同行は普段見られないしぐさや態度が見れて嬉しいけど、心臓が持つかどうかが心配だったりする。


今日も車ではなくバスで事務所に来ている。
移動は電車か社用車で、外回りの時は帰る時間が遅くなるから直帰になる確立が高い。

だから自家用車で来ないようにっていう主任からの指示なんだけど。

段々暑くなってくると、外歩くのも結構辛いんだよね。
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