彼と恋のレベル上げ(10/6おまけ追加)
頑張りますって気合入れたけど、相手のある仕事だけにスムーズには行かず。
最後の店舗を出たのは8時前。

ここからだと、帰るだけでも9時過ぎる。
もちろん朔也さんのレストランには間に合わない。


店舗を出てすぐに主任はどこかにメールを打ち始めた。


「この辺で何か食べて帰りますか?」


うん、確かにおなかすいた。
朔也さんのところは行けないのは残念だけど……


「この辺のお店はよくわかりませんから、ここでもいいですか?」


ここって立ち止まったのはファミレス。
全国チェーンのお店だから、味はどこで食べても同じだしね。





で、結局そのままフェミレスに入った私たち。

注文を終えて待っているところに主任の個人の携帯にメール?

また、眉間にシワ寄せてる……


「天ヶ瀬さん」

「はい?」


主任は今見ていた携帯をそのまま私の前に置いて


「そのメール読んでください」



送信者は朔也さん。


『今日は桃華ちゃんに会えるの楽しみにしてたのに、仕事やらせすぎなんだよ。

今日連れてこれなかったんだから明日絶対来い』




って、明日って土曜日だけど?

別に特に予定もないからいいけど。
ってそうじゃなくて。


「……ったく、何考えてんだか」


そう、だよね。
仕事の日じゃないのに、わざわざ休みの日に私と食事とか主任だって嫌に決まってる。


「どうしますか?」


へ?どうって?
私に決定権はあるっていうこと?


「あの、私は大丈夫ですけど、主任は―――」


って、もうメール打ってるし。
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