彼と恋のレベル上げ(10/6おまけ追加)
家に着いてパソコンの前に座ったのは十一時過ぎ。


「あぁもう、すっかり遅くなっちゃった……」


そう言いつつも、しっかり飲み物とか準備して、これからガッツリやろうって気合は十分。


ログインしたらすぐにスーラさんが話しかけてきた。

ピロン~♪


【こんばんはー^^】

【こんばんは】

【今日は遅いんだね^^】

【そうなんです( ;∀;)ちょっと飲み会があって】


今日は気合入れてやろうと思ってやっとログインできたから早くクエストを進めたいところだけど。

スーラさんは過去にも色んなオンラインゲームをしてるみたいで、私と同じぐらいのレベルなのにこのゲームについて詳しい。

そう言えば、お友達に誘われたっていってたからその人にでも聞いたのかな?


【今日もPT組んでもらってもいいかな?^^】

【はい!もちろんです!】

【今日もよろしくね^^】

【こちらこそ!】


あースーラさん、いつのまにか私よりも10もレベルが高くなってる。

今日の飲み会がなければ同じレベルまでいかなくても、近いレベルにはなってたかもなのに。


【あ、そうだ。天使ちゃん】


天使、ちゃん?
って私の事?だよね?


【フトモモ天使ちゃんって名前長いから、天使ちゃん。でどお?^^】

【あ、はい。好きなように呼んでいただいて大丈夫です】

【天使ちゃん、固いなぁ。もっとフレンドリーにいこうよ^^】


そんな急にフレンドリーには、なれないけど。

でも、段々慣れたらいいよね?スーラさん、ちょっと軽いけどいい人そうだし。


【あー、はい】


その会話をしてからは、二人ともひたすら狩りしてたのかPTチャットは無言。でも集中して出来たからよかった。

今までのオンラインゲームで嫌な思いをしたことがあった。
私はゲームが純粋に好きでしてるのに、女だとわかると、ゲーム内彼女になってとか、アドレスや電話番号聞いてきたり、会おうとか言ってくる人もいた。

だからよっぽど仲良くならない限り性別や年齢とかは教えないことにはしてる。

こんなにお話好きのスーラさんは性別や年齢なんて一度も聞いてこなくて、そういう下心みたいのがないってわかるからそれだけで安心できる。
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