彼と恋のレベル上げ(10/6おまけ追加)
彼と一緒に恋のレベル上げ

彼は眼鏡とスーツの似合うクールで大人 そんな彼のスパルタな恋のレベル上げについていける?

GW明け、誰もが気味悪がるぐらいに浮かれた私がいた。


「天ケ瀬さん、おはよう。GW楽しかったみたいね?」


その様子を見た同僚が声をかけてきた。
「GW」・「楽しかった」その二つのキーワードにニヤニヤする顔がおさまらない私。


「よ、良かったね。……またあとでね」


私は、答えることもできないままその場に取り残された。

「モモは思ってることが全部顔に出るんです」その言葉を思い出し、ハッとなる。

やばいっ、私っ、きっと今、気持ち悪い顔してたっ

ロッカーの中にある鏡を見るとなんとも締りのない顔が映っていた。
これじゃあ、気味悪がられるはずだよね。
頬の筋肉を両手でむにむにとほぐすとパチンと音を立てて叩き顔を引き締めた。

仕事仕事。

そして制服に着替えると仕事をするために自分のデスクに向かった。


ランチの時間に潤兄からメールがあった。
お土産を買ってきたから今日届けるという、どうやら食べ物らしい。
私はまだまだ手料理でもてなすほどの腕はないから、夕飯を外で食べる約束をした。

休み明けで、書類がたまってしまっていたので少し残業になった。ショップはGW中は通常営業。望亜奈さんは今日はおやすみらしい。
私は急いで家に帰ると潤兄が来るのを待った。


結局潤兄が来たのは二時間ぐらい経ってから。


「潤にぃ、おなか…すいたよ……」

「なんか食べてればよかったのに」

「だって潤にぃが、おいしいもの食べに連れて行ってくれると思って……」

「…ったく、子供かよ、」


子供って言われて、むっとする私に、


「はいはい、それじゃいくぞ。前の和食んとこでいいだろ?」

「うん!」


潤兄は、ちゃーんと私のご機嫌のなおるポイントを知っている。
だから潤兄は、大好きなんだ。
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