彼と恋のレベル上げ(10/6おまけ追加)
で?なんでこんなことに?

今、私。部屋付きの露天風呂に入ってる。
それはもう素敵な露天風呂なんだけど、なんていうかその。


「モモ、何でそんな隅?」

「や、あの、だって、その……」


その声はもちろん主任で、しかもだんだん近づいてくる。

主任に言いくるめられて一緒に露天風呂に入ることになって今に至る。


「モモ、」


そう言って私のうなじに口づけるからビクッとなって体が固まる。


「湯船にタオルいれたらダメなんですよ?」


知ってますそんな事!
だけどいきなり主任の前にこんな貧弱な体さらすわけには……


うなじに口づけた後、肩に、そして耳に口づけてくる。
あぁ、もう恥ずかしいやらどうしていいやら。


「そっち向いてたらモモの顔見えない」

「……だって…(涙目)」

「たっぷり充電させてくれるんでしょう?」


又そんな事を囁かれて、お風呂のせいか主任のせいかどんどんと熱くなる身体。
くらくらしてきた……


「先に上がりますから、のぼせないうちに出てください」


それだけいうと主任はすぐに出ていった。
さっき私から言ったんだから、覚悟決めないといけないのはわかってるけど。
いきなりお風呂はないですよ、主任。

浴衣を着て部屋に戻ると、主任は何か飲んでた。
すぐに私に気づくと隣に私を座らせて、コップを渡してくれた。


「モモは、色々と慣れてもらわないといけませんね」

「あの、徐々に…ガンバリマス」

「それじゃ遠慮なく、」


おでこに、瞼に、頬に、次々に触れてくる唇。


「メガネがないので、近くで見せてくださいね」


そして最後に唇に、
昨日の予告通りの続きの……

それは優しく甘く、そして、激しくて?
く、くるしいです、息継ぎできません!

やっと解放されて、私が肩で息をしていると、いつもと変わらない涼しい顔をした主任が


「このぐらいで肩で息しているようじゃ持ちませんよ?朝まで。」


朝って言いました?今。
しかも朝までって言ったときに微妙に口角上がりましたよ?

彼女にしてって言ったの、やっぱり早まったよね?
もしかして私がそう言うように仕向けられた?
モモがいったんですよ?とかいいそうだもんね。


「モモ。色々、ゆっくり教えてあげますよ」


そしてもう一度、落ちてきた唇。
軽く口づけた後で、その唇が触れそうなまま主任は囁いた。


「恋も一緒にレベル上げ、しましょうね」



END?
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