キミは俺のモノでしょ
帰宅後、すぐにベッドに横になる。


睡眠ゼロで過ごすのはこんなにもキツイのかと身にしみた一日だった。


「30分だけ、寝よう……」


そして、起きたら兄が塾から帰ってくるまでまた勉強しよう。

そうしよう。


伊勢谷先生の言葉でいくらか心に余裕ができたにしろ、兄からまもなく罰ゲームを受けるのだと思うとそんな余裕も吹き飛んでしまう。


もちろん出された問題全てに正解できたら話は別だが。

その可能性は……限りなくゼロに近い。


だってまだ全てのチェックポイントを暗記していないから。

わたしが覚えたのは、まだ、半分程度で。

それでも自分がここまでやれるとは思わなかったから感激していたりする。

< 92 / 438 >

この作品をシェア

pagetop