ハライメ〜悪喰の大蛇〜

『佳菜子ちゃんは彼女なりに一生懸命にヒナちゃんの面倒を見ているけど、やはり子供が子供を育てている感じはぬぐえなくて、心配になるときもある。
私にもあざみがいるから、手を貸してあげたくてもなかなかできない。
だけど意外なことに、お義母さんがかいがいしく二人の世話を焼いてくれている。
お義母さんも、血はつながらないけど「孫」になるヒナちゃんのことはかわいいのかしら。
これをきっかけに、佳菜子ちゃんとお義母さんの関係がよくなってくれるといいのだけど』


へえ……確かに意外だ。あれだけ祖母が佳菜子に冷たかったことを考えれば。

それにしても、この時点で日菜子が誕生してからすでに数か月が経っている。

けれど佳菜子は体調が悪い様子などもなく、普通に矢鳥家に暮らし続けていた。


やっぱり、「日菜子が産まれてすぐに亡くなった」っていうのは嘘だったの?

それとももうすぐ「その日」が訪れてしまうの?


注意を払いながら読み進めていく。


……けれどしばらくすると、私の想像とは違う方向に佳菜子の様子が変わり始めた。
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