セカンド・ラブをあなたと
「ごめんなさい、だいじょうぶですよ。それよりも、去年一度も担任の先生にご挨拶してなくて、気になってたんですよ。今日話せてよかった」
話を元に戻す。

「いつもおばあちゃんが来てたよね。ご主人のお母さんなんだよね?」
「うん。学校関係は基本的に母の管轄なの。実は母、元・小学校教師だから、学校のことはかなり熱心よ」
「マジ?同業者って怖いな、緊張する」

わざとかな?軽い調子で話してくれる。私は敬語とタメ語が定まらないけど、彼は一貫している。

「いい人よ。今でも教え子さんから年賀状とか来るもの。その母が河野先生のこと褒めてたんだから、自信持っていいと思うよ」
「それならうれしいな」
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