君を愛していいのは俺だけ

 彼に出会ったのは、私が高校二年生になった春だった。

 大学受験のために塾にも通っていたけれど、母親が週に一度だけ家庭教師をつけてくれたのだ。
 そして、家庭教師としてやってきたのが、当時二十三歳の“陽太先生”だった。

 彼は大学を出てからMBAを取得するために勉強中だと言っていたけれど、学歴なんてどうでもよかった。

 それまで好きな人がいたことがあっても、交際経験はなかった。
 高校の周りの女子から彼氏の話を聞いても、羨ましいと思う反面、どこか自分には縁遠く思えていて……。


 だけど、陽太先生だけは違った。
 初めて会った日、目が合っただけで全身に電流が走るような衝撃を受けて、それからというものずっとドキドキしてしまって……。

 週に一度、私の部屋でふたりきりになる時間が、待ち遠しくなったんだ。


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