君を愛していいのは俺だけ

 滝澤さんにも感じたけれど、もし私が桃子ちゃんの立場だったら……こんなふうに強くいられないと思う。

 好きな人の恋愛相談を受けて、普通に友達のように接してきたのだと思うと、桃子ちゃんの心の強さに気づかされた。

 それに、私にもつらく当たらずにいてくれる彼女は、とても優しくて素敵な子だと思う。

 いつも明るくて、一緒にいると楽しくなれるのは、彼女のそういう内面のおかげなんだろうな。


「桃子ちゃん、ごめんね。私、全然気づかなかった」
「いいよ。滝澤さんがもっと男らしくバーンと正面切って、“俺は仁香が好きだ”ってアピールしなかったせいでしょ? それよりも、私は仁香ちゃんが社長のことが好きって分かってたし、認めてくれたから嬉しかったな。応援してるから、頑張って」
「ありがとう」

 本当に素敵な同期たちだ。
 元木さんも、いつも落ち着いていて頼りになるし、通っているスクールのわからないことを教えてくれたりする。

 陽太くんの理想の彼女は、私とはかけ離れているけれど、後悔だけはしたくないと思った。


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