君を愛していいのは俺だけ

【周防社長

 お疲れ様です。先ほどはお声かけくださってありがとうございました。この前のように飲みすぎない程度に気を付けますので、また参加させていただけたら嬉しいです。
 ご多忙中に突然で申し訳ないのですが、今日どこかでお話させていただくお時間はありますか?――】


 送信をクリックするのに、ふっと息を吐いて何度目かの決心をした。

 もし、周防社長が陽太くんじゃなかったら、笑い話にしてもらおう。お互い秘密にしているお見合いのことと一緒に。


 パソコンの右下にある時計が十一時半になった。
 WEBチームの会議が終わった頃だ。これから彼はおそらく自席に戻って、メールを確認してくれると思う。

 十二時。
 お昼の時間になったけれど、近々予定されている販売会議の資料作成を先輩に教わっているうちに、十三時前になっていた。


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