【完】溺愛飛散注意報-貴方に溺れたい-

その羽鳥せんぱいの言葉で、他の四人と私達の間がかなり離れていた事に気付かされる。


私は、本当に恥ずかしくて恥ずかしくて…一人テンパってしまってた。


「あの、あの、あの!」

「…ふ、そんなに慌てなくても、大丈夫だ。お前が俺が送ってく」


ぽん


不思議だ。


今まで、窓の内側からしか見たことのなかった、寺門薫、という人物はかなり危険だと思っていたはずなのに。


こうして、頭を髪を撫でられるほどに、心に何か温かな光みたいなモノが生まれるのだから…。


「ほら、行くぞ。来い」

「…あ…」


くいっと取られた手。


すぐさま、きゅうっと握り締められ、その温もりに心が泣きそうだった。


< 35 / 114 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop