【完】溺愛飛散注意報-貴方に溺れたい-
その羽鳥せんぱいの言葉で、他の四人と私達の間がかなり離れていた事に気付かされる。
私は、本当に恥ずかしくて恥ずかしくて…一人テンパってしまってた。
「あの、あの、あの!」
「…ふ、そんなに慌てなくても、大丈夫だ。お前が俺が送ってく」
ぽん
不思議だ。
今まで、窓の内側からしか見たことのなかった、寺門薫、という人物はかなり危険だと思っていたはずなのに。
こうして、頭を髪を撫でられるほどに、心に何か温かな光みたいなモノが生まれるのだから…。
「ほら、行くぞ。来い」
「…あ…」
くいっと取られた手。
すぐさま、きゅうっと握り締められ、その温もりに心が泣きそうだった。