【完】溺愛飛散注意報-貴方に溺れたい-
それから翌朝のHRが終わった後。
私は、KAZUの載った雑誌を凝視して、だけど薫せんぱいのことを考えながら、過ごしていた。
「みーま!」
「……」
「未麻!」
「わ!ま、円香?!」
「…わ!じゃないでしょーが。どうしたのー?なんかあった?」
円香は、ジッと私の顔を見た後ふと私の手首に巻かれた包帯を見て、眉をひそめた。
「…それ」
「あ、こ、これは…」
「なんでもない、なんて言わせないわよ?」
「…う」
「さぁ、じっくり聞かせてもらおうじゃないの」
あまりの円香の剣幕に、私は昨日起こった一連の出来事を話した。
…勿論、薫せんぱいとのやり取りの事は除いて。