守りたいもの
案の定、赤ちゃんが初乳を吸ってから刺激になったらしい私のおっぱいは、触ってもないのに出始めた。
「可愛い…」
「今日はこの後、ゆっくり休んでね。
母子同室は明日からだから。」
赤ちゃんはこの後診察があるらしく、連れて行かれてしまった。
早く一緒にいたい。
私が病室に戻ると、家族みんながいた。
みんなは赤ちゃんが生まれた時のビデオを見て盛り上がってる。
「お疲れ様、亜矢。」
次々にかかる言葉に、私は嬉し涙を流した。
「凛子…ありがとう。」
「ううん、嬉しい。」
凛子は泣いたんだろう、目が真っ赤。
お父さんもだけどね。
「ところで亜矢、赤ちゃんの名前は決めたの?
出生届けを出して来なきゃ。」
赤ちゃんの名前…
「うん、決めてるよ。
赤ちゃんの名前はーー
藤森里流(ふじもりさとる)」