過保護なドクターととろ甘同居
「あの、先生……何か、こんな色々いただいてしまって、いいのでしょうか」
ハンドルを握る先生を横から見つめ、消え去らない申し訳ない気持ちを告げる。
先生はチラリとこちらに視線をよこすと、フロントガラスに向き直り、その横顔にほんのり笑みを浮かべた。
「何回目だ、さっきから同じようなことばかり言ってるぞ」
「だって……」
先生が受け取ってほしいと渡してくれた紙袋の中には、ホワイトカラーで品のある、総レースのワンピースが入っていた。
プリンセスラインのクラシカルなワンピースは、清楚で上品な素敵なもの。
こんな服は、今まで普段着たことなんてない。
こういうタイプの服は、結婚式にお呼ばれした時とか、そういう時に着るものだとばかり思っていた。
ワンピースの他にも、コーディネートされたコートや、ヒールの靴などの一式が中には入っていた。
着替えを済ませ、メイク直しをし、普段はあまり手を加えないボブの髪を、今日はコテでゆるふわに巻いてみた。
用意を終え呼びに言った私を、先生は可愛いと恥ずかしくなるほど褒め称えてくれた。