過保護なドクターととろ甘同居
次々と先生の口から囁かれる数々の言葉は、この状況になっても私には夢物語のように思えてしまう。
それでも、高鳴る鼓動は先生との近付いた距離にときめく音を一向に静めない。
「嬉しい……です」
自然と出てきた素直な気持ちに、先生は耳元でクスリと笑った。
触れそうな近距離で再び顔を合わせると、また甘い口付けに唇を塞がれる。
離れた先生の唇が「好きだよ、沙綾」と、初めて私の名前を呼んでくれた。
ベッドに溶けてなくなってしまいそうなほど、甘美なキスは繰り返された。
何も考えられないくらい恍惚として、朦朧としてくる意識の中で誘うように先生の首に自ら腕を回す。
そのまま抱き起こされると、先生の手が背中にあるワンピースのファスナーを静かに下ろした。