過保護なドクターととろ甘同居
角度を変えながら求めるように唇を食むキスは、立っていることができなくなるほど全身を蕩けさせていく。
先生の胸元に手をつくと、顔を包み込む手が私の腰へと回り、引き寄せるようにして体が密着した。
骨抜きにされる情熱的なキスにいよいよ膝が限界を迎え、崩れ落ちそうになる私を先生の力強い腕が軽々抱き上げる。
すぐそばにある綺麗にメイキングされた広いベッドに下ろされた。
背中を支えられながら、皺一つないベッドへと体が沈んでいく。
「店に行って見かけると、いつもニコニコしていて感じのいい子だなって、密かに思ってた」
散らばる髪の乱れを直すように、優しい手付きで整えてくれる先生は、いつになく柔らかい表情で私を見下ろしている。
「うちに患者として来た時は、もう誰かのものなのかって諦めた……だけどあの日、俺が知る笑顔は見られなかった」
じっと真上にある先生の顔を見つめていると、放り出した手に手の平が重なる。
指を絡めて握り締め、先生は耳元へと唇を近付けた。
「だからあの日、必ず手に入れようと思った。一番近くで、笑った顔を見れる存在になりたいと思った」