過保護なドクターととろ甘同居


先生と気持ちが通じ合い、妊娠していることがわかってから、一緒に働いている宮城さんと木之本さんに私たちのことを報告した。

それまで『院長はどう?』と事あるごとにおすすめしてきた二人は、まさかの私たちのゴールインに相当驚いていた。

だけど、驚きを上回って物凄く喜び祝福してくれた。

そして、この五ヶ月間はまるで母のように私を気遣い、何かとサポートしてくれている。

産婦人科で長く働く二人は、専門の知識も豊富でとにかく心強い存在だ。


「院長、今日も来るかしら?」


お弁当の蓋を閉じながら、向かいの木之本さんは「ふふふ」と笑う。

三つのお茶が入るカップを載せたお盆を手にテーブルへと戻ってきた宮城さんは「そろそろ来るんじゃない?」とニヤリと笑った。

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