過保護なドクターととろ甘同居


「失礼いたします。忽那様、挙式のお時間ですのでお願いいたします」


笑い合う私たちの元に、プランナーさんが顔を出し式の始まりを知らせる。


「行こうか」


陽美を片手で抱き、もう片方の手で先生は私の手を取る。


「はい……」


頷いた私の手をしっかりと握り、先生は一歩を踏み出す。


「稜さん、あの……」

「……ん?」

「……私、幸せです。世界で、一番」


ありったけの想いを笑顔に込め、大好きな先生に贈る。

先生は応えるようにギュっと強く私の手を握り直した。



Fin*



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