過保護なドクターととろ甘同居


そこまで弁解したところで、先生が吹き出すように笑いだした。

背中を叩かれていた赤ちゃんが「ゲプッ」と空気を吐き出す。

先生は背中をさすりながら、赤ちゃんをまた横抱きに抱き直した。


「全く……女子が集まるともっぱら噂話で持ちきりなんだな」


少し呆れたような、どこか仕方なさそうな言い方をする先生。

でも、その表情は穏やかだった。

もう一度頭を下げ、「ごめんなさい」と謝る。


「彼女とは何もない。純粋に手助けしてやりたいと思っただけだ。それ以上のことは何もない」


きっぱりと言い切った先生は「期待に添える内容じゃなくて悪いな」と付け足し、どこか悪戯な表情を浮かべた。


「期待なんて、私はむしろホッとしました」


思わずそんなことが口から飛び出してしまって、わかりやすいくらい慌てて口を押さえてしまった。

そんなあからさまな態度を示した私を、先生は見透かすような意味深な笑みを浮かべてじっと見つめてくる。

途端に恥ずかしさで、全身の血液が沸騰してしまったように身体中が熱くなった。

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