初恋マニュアル
「……うん……えぇ!!」
「つきあう?」
「や、ムリムリムリ!」
「どうして?」
「だってだって、つきあうって、あ、愛里みたいに……でしょ?」
想像してしまって、顔がボッと熱くなったのがわかった。
恋に憧れていたのはたしかだけど、実際、三浦くんととか思ったら、心臓が爆発して死んじゃいそうだ。
「ふふっ、やーらしー、美羽」
「えぇ!やだ、そういう意味じゃ!」
「だって今、想像したよね?」
ニッと笑った愛里の顔は、私にいじわるを言うときの顔になってる。
確かに、少しだけ想像したけど……三浦くんの……くちびる……とか?
でも、あからさまに指摘されるなんて、はずかしすぎる。
「想像するってことは、したいってことだよねぇ?」
「――っ!」