浅葱色の鬼
「歳美は、良い奴だった!
その仲間も、良い奴だった!
生まれ変わりも、良い奴らで
私を仲間にしてくれた
私は、この仲間が大好きだ
私の唯一の生き残った仲間を可愛がってくれる」



「にゃあ!にゃあ!にゃーん!」



「蒼、私達は幸せ者だよな?」


「にゃあ!」



「ふふっ そっか、覚えてたんだな」



笑っている紅音の頬を涙が伝う




「だったら、皆で一緒にいたらいいのに
新しい仲間もたくさんふえたのに
もう、バラバラになるな
山南も藤堂も、いなくなって
近藤と沖田もいなくなるなんて
さみしい」





紅音を抱きしめた




「紅音のせいじゃない」






紅音の頬を親指で拭う




「俺達は、生まれ変わっても
きっとまた出逢い、仲間になるんだ
そして俺は、何回生まれ変わっても
紅音に恋をする」






「私も…」




「ああ お前もだ」








全員が笑みを浮かべ




大阪へ向かう籠を見送り
さみしそうに掃除をしている紅音の姿に
こっちまで、さみしいと口にしてしまいそうになる






命は、眠らない


深夜に仕事が終わり
縁側に行くと





「土方 私もちゃんと言っておきたい」



紅音の隣にストンと腰を下ろす




「私は、もう人にはなれない
生まれ変わっても
それでも、私は… 
何回でも、お前に恋をする」








キツネは、言った


『2度と人になることはない
期待させたり、期待をするな
お互いに、辛いだけだ』





たとえ、辛い別れが待っているとしても




紅音も俺も、それを承知で
恋に落ちることを選んだ































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