同居相手はまさかの！？

「お、おう…。」


(もしかして照れてる？)


「見んな。」


「…ふふ。」


藤堂君でも照れる事あるんだな…。


「…何だよ。」


「何でもなーい！」


藤堂君の知らない一面を知れてあたしは嬉しかった。


「よし…次は玉子焼きだな。」


ゲ…あたしの一番苦手な分野…。


「…どうした？」


「あたし、玉子焼き苦手なんだよね…。」


「ま、そうだろうな。」


…そうだろうなって失礼じゃない！？


確かに苦手だけど、そんなアッサリ言う？


「…その為に俺がいるんだろうが。」



「そうだよね…。」


藤堂君は毒舌だけど、たまにあたしを引っ張ってくれる。

だから…なんだかんだ言って、憎めないんだよなあ…。

「ほら、玉子焼きの練習するぞ。」

「は、はい！」

そう言って、藤堂君は玉子焼きとフライパンを用意した。