同居相手はまさかの!?
「うぅ…。」

あたしはカウンターに顔を伏せた。

「…すいません、チェックで。こいつも一緒に。おい、出るぞ。」

「ヤダあ〜〜まだ呑むー!ほっといてよ!」

「黙れ。」

そしてあたしはスーツ野郎に手首を引っ張られ、強引にお店から出された。


そしてお店を出た瞬間、すぐさま手を離された。



「…ったくあんたのせいで無茶苦茶だよ…。」



「…ごめんなさい。」


(あたし…何て事を…)



だけどうまく頭が回らなかった。



とりあえず外の風で、酔いは少し冷めたみたいだ。




「呑む量ぐらい考えろよ。この酔っぱらい。」


そう言ってスーツ野郎は、冷ややかな目であたしを睨んだ。

(うっ…その通りだ…。)


痛い所を突かれた。


悔しいけどその通りだ。


「あ…お会計。」


あたしはバッグから財布を取り出そうとした。



その時、スーツ野郎が口を開いた。




「良いよ。別に。」



そう言って冷たい目であたしを睨みつける。



(うっ…怖い…。)



「…すみません。」



「ったく、酔うなら最初から呑むなよ。」




「…だってスッキリしたかったんだもん!」


「…もんって。」




あたしは思わず大声を出してしまった。



スーツ野郎はびっくりしていた。



それでもあたしの口は止まらない。



「酔ったら忘れられると思ったの!」



全部…全部忘れられると思った。



「…痛!」



大声を出してしまったからか、頭が痛くなってきた。



気分も悪くなってきた。



(う…気持ち悪い…。)




その時スーツ野郎が口を開いた。



「…じゃあ、スッキリする?」








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