同居相手はまさかの!?
第37話社員旅行スタート
あれから、あたしは何も出来ず気づかれないよう自分の部署に戻った。


「あ、小野田さんお帰りー!」


「た…只今戻りました…。」


普通にしたいのにあたしはまださっきの光景を思い出してしまう…。


「そうそう!さっき社長に話したよ!…約束通り社員旅行出してくれるそうだ。」


「そう…ですか…。」


「いやー今回は藤堂君に助けられたなあー!感謝しないとなー!」


「いやーあのプレゼンは見直しましたよ!やるなあー藤堂!」


社員の皆が高杉君について話し始めた。


嬉しい筈なのにあたしはさっきの事を思い出し


素直に喜べなかった。


「そうそう!今回は藤堂君のおかげで助けられたから
藤堂君も特別に最後だし社員旅行呼ぶことにしたから。」


「課長、最後って何ですか?」



「…皆にはまだ話してなかったね。
来週藤堂君はここを辞めるんだ。」



「え?…どうしてですか?」




「せっかく助けて貰ったのに!」


「皆の言い分は良く分かる。…だけどこれは藤堂君、彼自身が決めたんだ。
私達が口を挟むべきじゃない。」


課長の言った一言で室内は静かになった。


「でも、ここを離れるまでは藤堂君はウチの社員だ。
だから、この社員旅行は楽しもう!
そして、皆で笑って送り出してあげよう」


課長の言った一言に皆が賛成をした。


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