あなたの運命の人に逢わせてあげます
「……と、思ってたの。今日、魚住くんとこうなるまでは」
美咲は腹を決めたのか、ハッキリと言うようになった。
「夫だけじゃなくて、今まで男の人に抱かれて気持ちいいと思ったことないんだ」
おれは半身をベッドに戻して、再び美咲を腕の中に収めた。
「夫とは、悪いから、なんとか演技してたけど、やっぱりわかっちゃうよね。今ではすっかりなくなっちゃって……」
美咲は肩を竦めた。
おれは彼女のやわらかい頬を、軽くぺちんと叩いて、
「おまえ、エムっぽいもんなー。やっぱおれのようなエスっぽいヤツじゃないと満足できねえんだよ」
と、揶揄うような口調で言った。
美咲が夫とご無沙汰だと知って、心が少し軽くなったのだ。