タイムリープ



「優しいんだな、女」

近くからもう何度も聞いたことがある声が聞こえて、私はうっすらと目を開けた。

視界が明るくなり、ぼんやりと私の視界に映ったのは、やはり琥珀色の世界だった。

「また私、戻ったんだね」

そう呟きながら、私は声のした方に視線を移した。視線を移した数メートル先には、神様の姿が私の目に映った。

生意気そうな目つきで私を睨んでいる神様は、どことなく冷たく感じた。

「思ったよりも、優しんだな。女」

一歩私に近づいて、神様は冷たく言った。

「なんでそう思うの?」

私は、細い首をわずかに傾けた。

「嘘をついて人を騙す仕事をしてる人間なのに、タイムリープして人を助けてばっかりだから」

神様は、私に指差して言った。
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