クールな部長とときめき社内恋愛
「……友野舞花です。第三営業課なので、よろしくお願いします」

かっこいい人は、警戒したほうがいい。
“社長の息子”っていうのは元カレと同じ。だから、もうこういう人に惹かれたらダメだ。

急に無愛想な態度をとってしまったけど、ごめんなさい、藤麻さんのような人に浮かれたりするのは嫌なんです……! とりあえず挨拶をして、わたしはデスクへと向かった。


藤麻さんは、わたしのネックレスを拾って持っていてくれただけ。
わたしみたいな普通の女は、藤麻さんのような人を少し離れたところでかっこいいと思うくらいがちょうどいいのだ。

運命の出会いや恋なんて、もう信じない。
ドキドキしたからって、素敵な人だとか思ったりしない。
わたしは心の中で自分にそう言い聞かせていた。


藤麻さんは第三営業課へやってきた初日から取引先へ同行し、しっかり商品を売り込んでいたらしい。
三課の扱っている商品のことをちゃんと調べていたようで、一緒に行った担当も驚いていた。課長も感心していて、『藤麻くんがいると心強い!』と上機嫌。

「今日みんなで飲みに行かないか? 藤麻くんと親睦を深めたいんだ!」

デスクで書類を作っていると、課長の提案で三課の人たちが盛り上がっているのが聞こえた。みんなで飲みに行くって……明日も仕事だから遅くまでやらないだろうけど、わたしは二日連続で居酒屋に行くことになる。
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