クールな部長とときめき社内恋愛
わたしに気づいていない様子の晃久さんが横を通り過ぎていこうとしたとき、咄嗟に彼の腕を掴みたくなって……途中でやめた。
でも、不審な動作をしたわたしに晃久さんが視線を向けたから、「あっ、」と小さく声を出したけど、彼は気づいたというのに声を掛けないでほしいと言いたげに目を逸らすと、女性の肩に手を添えてビルの中へ入っていった。
一緒にいた女性とこれからレストランで食事をするのだろうか。
晃久さんはわたしに気づいたのに、恋人がいたから無視をしたの?
新しい恋人の前で元恋人に声をかけられるなんて、気まずいから当然だってわかるけど、なぜだろう……立ち止まったまま足が動かない。
本気で好きだったあの頃の気持ちが惨めで、馬鹿馬鹿しく思えてきた。
やっぱり、しばらくは誰かに恋なんてしないほうがいいかもしれない。もう、傷つきたくないから……。
「友野さん」
唇を強く結んで佇んでいると後ろから突然声をかけられて、わたしはビクッと肩を揺らして振り返った。
どうして、こんなタイミングで藤麻さんが現れるんだろう。
目の前までやってきた彼に驚きながら、わたしは歩道の端へ寄る。
「ひとりで突っ立って、どうした?」
「別に……藤麻さんこそ、なぜここに? 会社からだと駅を通り過ぎていますけど」
「あー……、こっち側にあるコンビニに売ってる限定カフェオレ飲みたくてさ」
後方にあるコンビニの袋をぶら下げた手に視線を持っていったあと、藤麻さんはわたしをじっと見つめてきた。
でも、不審な動作をしたわたしに晃久さんが視線を向けたから、「あっ、」と小さく声を出したけど、彼は気づいたというのに声を掛けないでほしいと言いたげに目を逸らすと、女性の肩に手を添えてビルの中へ入っていった。
一緒にいた女性とこれからレストランで食事をするのだろうか。
晃久さんはわたしに気づいたのに、恋人がいたから無視をしたの?
新しい恋人の前で元恋人に声をかけられるなんて、気まずいから当然だってわかるけど、なぜだろう……立ち止まったまま足が動かない。
本気で好きだったあの頃の気持ちが惨めで、馬鹿馬鹿しく思えてきた。
やっぱり、しばらくは誰かに恋なんてしないほうがいいかもしれない。もう、傷つきたくないから……。
「友野さん」
唇を強く結んで佇んでいると後ろから突然声をかけられて、わたしはビクッと肩を揺らして振り返った。
どうして、こんなタイミングで藤麻さんが現れるんだろう。
目の前までやってきた彼に驚きながら、わたしは歩道の端へ寄る。
「ひとりで突っ立って、どうした?」
「別に……藤麻さんこそ、なぜここに? 会社からだと駅を通り過ぎていますけど」
「あー……、こっち側にあるコンビニに売ってる限定カフェオレ飲みたくてさ」
後方にあるコンビニの袋をぶら下げた手に視線を持っていったあと、藤麻さんはわたしをじっと見つめてきた。