昼下がりの情事(よしなしごと)
美咲は、どうせだったら、自分と和哉が生まれて育った地にある神社で。
……二人きりで式を挙げたい、と思った。
お宮参りも、七五三も、成人式も、お世話になった神社だ。
「ちゃんとした結婚」を、というのなら、結婚式もお世話になるのが筋ではないだろうか。
美咲がそう説明すると、和哉は肯いた。
……美咲が望むことを叶えてやろう。
それに、神社も悪くない。なぜなら、美咲の文金高島田の綿帽子に打ち掛け姿、絶対に綺麗だろうから。
そして、美咲が、その神社の名前を告げると、
「うわーっ、何そこ、江◯さんが推奨している超パワースポットの神社じゃない!
日本で一番古いって言われてるとこでしょ?
ずるいわ、美咲。一人でしあわせになる気?
あたしもしあわせになるために行きたいわ〜っ!」
香里が身悶え始めた。
「……おい、香里。
おまえ、しあわせじゃないのか?
……新婚なのに」
佳祐が横目で睨んでいた。