*Dear……*~ハイスペック男子と甘いLove Storyを~
あの夜は、嬉しくて嬉しくて明け方まで寝付けなかったな……。

初めて先輩の助手席に座れた上に、約三十分ふたりで話せたことが嬉しくて堪らなかった。

もう天にも昇る気持ちで、何度も何度も帰り際のことを思い出しては胸をキュン……をリピさせていたっけ。

でも結局あれが最初で最後の助手席。

そしてあの日から約二週間後の寒い冬の帰り道……また結城先輩の車で一緒に送ってもらった時のこと。

私は、二人を乗せた車を冷たい北風に吹かれて見送りながら、結城先輩への想いを無理矢理封印させた。

それ以外どうすることも出来ない状況になってしまったから。
< 15 / 581 >

この作品をシェア

pagetop