*Dear……*~ハイスペック男子と甘いLove Storyを~
鍵が締まる音がしてホッと息を吐きながら瞼を閉じる。

ずっと鳴り続ける鼓動を感じながら「行ってらっしゃい」もう一度呟くと、恋の炎が更に熱を増した気がした。

私、恋……してる…… この胸の高鳴りは確実に恋……。熱なんてまるで関係ない。

しっかり凍らせたはずの想い……

ほんとは、とっくに溶け出していた。

先輩が、副社長と知った時から気付いていた。

もう一度必ず恋に落ちると…… 心の片隅でそう望む自分がいるのも気付いていた。

でも必死に気付かないフリしていた。

願ってしまうから……

ずっと先輩の傍にいたいと。

でも無理なこと初めからわかっているのに……。
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