*Dear……*~ハイスペック男子と甘いLove Storyを~
*告白は突然に・2*
息を切らしながら従業員専用玄関から暗い外に出ると、即座に冷たい空気に包まれる。

コートを着るのさえ億劫に感じた自分に後悔するが、息切れが酷くなるにつれ体は温かくなり改めて正解だったと思う。

明日は、久々に筋肉痛かも……そう思いながらふと空を見上げると、低い位置に細い三日月が浮かんでいる。

その微笑み絶やさず輝く姿に、私の唇からも自然に笑みが零れてくる。

後二十メートル程で駐車場に到着。

会いたい気持ちがどんどん加速されていくにつれ脚がもつれて転びそうになり、そんな自分に苦笑い。

……今更だけど車?

それともただの待ち合わせ場所?

どっちにしても先輩に会える……

だからどっちだっていい。

早く早く早く先輩の顔が見たい……

ただ会いたいだけなの。
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