*Dear……*~ハイスペック男子と甘いLove Storyを~
この香り……まさか……?


「いい加減にしろ!」


耳元からの誰よりも愛しいその声に、瞬時に鐘が鳴り響くか如く胸がドキドキ騒がしくなる。

身動きひとつ出来ないほどに……。


「お前……何でいるの!?」


女子達と同じく目を丸くして驚嘆の声を上げる相葉先輩に、私は確信する。

やっぱり先輩……なぜ日本に?

しっかり抱かれたまま振り仰ぐと、瞳の中の怒りの炎を一瞬だけ恋の炎に転換し見つめ返してくれる。

でもまたすぐに熱い怒りの炎を燃え上がらせ、類を威嚇するように睨み付ける。
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