最後の恋 〜 eternal love 〜
あの日の空と同じ、爽やかに晴れわたる五月晴れの今日



私は、松野杏奈から一ノ瀬杏奈になりました。



極度の緊張の中、私は今、父と腕を組み大きな扉の前に立っている。


だけど、決してこの緊張感から逃げ出したいと思う気持ちはなかった。


それよりもむしろ、早くこのドアの向こうにいる彼の元へ行きたいと気持ちがはやる。


式場の係りの人が、ドレスの足元に屈みながら裾を綺麗に直してくれる。


そして、すべての準備が整った時、声が掛けられた。


「それでは今からドアが開き、入場です。」


いよいよーーー大きく息を吸い込んだ。


大きな木製のドアが左右にゆっくりと大きく開かれていく。


その動きに合わせるように、私は父と一緒に中に向かって一礼をした。
< 37 / 38 >

この作品をシェア

pagetop