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新しい年、新しい人生
初日の出を見てお互いの家に帰った。

家族に新年の挨拶をして少し眠ろうと部屋へ行き、
カーテンを開けるとタクミが部屋の窓を開けて
アタシにも部屋の窓を開けるように合図している。

それを見て窓を開け、タクミを見た。

冷たい風が部屋の中に入ってきて
身体が震える。

「何?」

アタシがそう聞くとタクミはさっきの思いを引きずったまま

「今夜、また逢えるか?」

と聞いた。

アタシはタクミの想いとは違ってさっきよりかなり冷静になっていた。

「今夜はレオのお姉さんの所に泊まるの。」

「そうか…ならいつ逢える?」

「ごめん…今朝のことは忘れて。」

アタシはそう言って窓を閉め、
カーテンを閉じた。

これ以上近づいたら引き返せなくなると思った。

ずるいけど…朝は情に流されだだけだ。

もうレオを悲しませることは出来ないし
タクミを愛することも出来ない。

病気の間だけレオを利用したみたいで
それだけは絶対に出来なかった。

夕方からレオのお姉さん、カレンさんのカフェを訪れた。

年末からお正月にかけて常連さんや友達とパーティーをしていてカレンさんは起きたばかりだった。

「あ、久しぶりだね。

身体の調子はどう?」

「もう元気ですけど…油断できないから無理はしないようにしてます。」

カレンさんはタバコに火を着けようとしたが、
アタシの健康を気遣って
それをまたシガレットケースに戻した。

「タバコ吸ってください。」

「ううん、大丈夫。
さっき起きて吸ったばっかりだった。」

カレンさんは去年離婚して1人になったが
相変わらず綺麗でいつも男の匂いがする。

アタシはその夜、カレンさんと2人で食事をした。




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