【惑溺】わたしの、ハジメテノヒト。
穏やかそうな綺麗な人
優しそうな雰囲気
いつか地下鉄の中で見た加藤先生の彼女だ……
先生の隣で目を伏せて笑う女の人と
今目の前でリョウくんを切なそうな顔でみつめている人は
同じ人だ……
いつか
放課後の教室で肩を落とした加藤先生を思い出した。
『そっか……。あの西野が、か……』
そう言って眉間を押さえながらゆっくりとため息をついた先生の横顔。
西野くんの左手首にある茶色のシュシュが誰のものか気にしていた先生……