☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3
御園千鶴。年は、14。
御園家総帥・御園相馬を父に持ち、母は建築業で有名なグループである黒橋家現総帥・黒橋大樹の妹の黒橋沙耶。
大金持ちである家のせいで、私は昔から被害を受けていたりする。
今の状況も、その一端、だろうが……身分のことは、明かしていない。
「麗奈ちゃんはね、優之介くんのことが好きなの」
(……だから、私にどうしろと?)
「だから、優之介くんに近づかないでくれない?男漁りしないでよ。このビッチ」
とても、時間の無駄である。
「その顔とかさ、有り得ないんだけど」
数人の女子は私を壁に追い詰め、好き勝手に言う。
「マジで、消えてくれない?自分は美しいですアピールとか、ウザいんですけど」
そして、下品な笑い声をあげる。
話の渦中にいる麗奈とかいう女は、天然パーマらしい髪を弄りながら、女たちの後ろにいて。