蘇りのウタ
「それが、俺の望みだ」


俺は創吾を真っ直ぐに見つめてそう言った。


すると創吾は目を閉じてこめかみを押さえた。


外の足音は止まない。


俺と乃愛が外へ出て逃げ切れるかどうかもわからない。


だけどやるしかない。


奴らが小屋の中に入って来る前に決断し、行動するしかないんだ。


創吾が顔をあげ深くため息を吐き出した。


その目は涙で滲んでいる。


「わかった。お前たち2人は必ず逃げ切れよ」


創吾にそう言われて、俺は深く頷いたのだった。
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