蘇りのウタ
「おい、なにか聞こえなかったか?」


創吾の言葉に俺は顔を上げた。


「なにが?」


「唸り声みたいな声だよ」


創吾は森を気にしている。


「野生動物か、それともまたあいつらか」


そう言った時、創吾の顔色が変わった。


「あいつらってなんだよ」


創吾が俺を見つめ、その体は微かに震えていた。
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