向日葵に結ばれて
隼人は小学校から大学までエスカレーター式の高学歴。
高級住宅地区の高層マンションに住んでいる。

私はごく普通の家庭で女子校育ち。
花屋の近くのマンションで一人暮らしをしている。

社会人になってからは、こうして仕事で繋がっている。


「隼人は優しいね。この仕事だって大手の花屋のデザイナーがするはずだったんじゃない?それなのに私に仕事まわしてくれて」

こうして一緒に仕事出来ることが嬉しい。
隼人と関わることが出来る。
遠くからでも見ることが出来る。

私の気持ちはとっくに心の奥深くに閉まってしまった。
私と隼人では、あまりにも違いすぎる。
幼なじみという枠で繋がっているのも奇跡みたいだから。


「この前、フラワーアートのコンテストで優勝したヤツがなに言ってんだよ」


「あれは私だけの力じゃなくて、スタッフみんなで獲ったんだよ」


「相変わらず謙虚っていうかなんていうか…」


「3ヶ月後にまたコンテストあるんだよ~」



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