公園で王子様を拾いました!
抱き締められて眠っただなんて、人生初ですから、心臓がバクバクしてる。


イケメンは寝起きも綺麗だなんて、悔しい限り。


「今日から智哉は隣の部屋に寝てね。」


「嫌だね。麻都佳と同じベットでいい。」


私が嫌なんです。


「俺はベット派だから、布団は苦手。」


社長はベット派なんですね。


なら、私が布団に寝ますから。


「布団は砂川に片づけさせた。」


布団は砂川にかたづけさせた?


私の布団だよ。


なんで、勝手に片付ける?


「砂川にダブルベットを運ばせるから、今日からずっと一緒に寝れる。」


そう、ダブルベット、ありがとうじゃないよ。


「あのねぇ、勝手に布団を処分するとか、ダブルベットに代えるとかあり得ないから。」


「大丈夫だ、ベットカバーは麻都佳の好きなピンクにしたからね。」


だからね、ありがとうなんて、言うか。


もう、話が噛み合わない。


疲れるから、諦めた。


二人で着替えて2階の両親が住む部屋に向かう。


なんで、肩を抱くのよ。


恋人じゃないし。


「俺は麻都佳が好きだよ。」


はい、えぇ。


昨日会ったばかりなのに、あり得ないでしょが。


智哉が一目惚れだとさらりと言う。


30才のおじさんに興味はありません。


私にそれ以上近寄るな。








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