公園で王子様を拾いました!
智哉の顔がドンドン迫ってくる。


ストップ!


あれ、何もしてこない。


「キスしてほしかった。」


キスしてほしかった?


そうなの?


そうだ、智哉にキスをされると思って、目を閉じてしまった。


バカだ。


本当にバカだ。


智哉にキスされたいと、不覚にも思ってしまった。


どうして。


自分の気持ちが分からなかった。


これじゃまるで智哉が好きみたいだけど、いや違う。


絶対、違うから。


麻都佳、惑わされちゃ駄目。


しっかりしなくちゃ。


「このレストランに誰と来たでしょうか。」


両親とだと思うけど。


違うの。


「10年前だよ。麻都佳は10才の小学生。」


10年前の事をどうして、智哉は知ってるのだろ。


「海で泳いで、このレストランで食事をした。」


そう、楽しくて又来年も来よって約束したけど、それは叶わなかった。


違う町に引っ越したから。


悲しくてたくさん泣いた。


もう2度と会えない。


誰に。


又来年も来ようと約束した相手は誰?




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