占いガール
「出来ました」
30分に5分を余らせて、涼香ちゃんは顔を上げる。
やり終えた後見直しもやっていたようだから、学習の仕方に問題は無さそうだね。
「はい。じゃあ、採点するので少し休憩していてね」
「は~い」
涼香ちゃんからプリントを受け取って、赤ペンで採点していく。
彼女はほっとした表情で立ち上がると、窓際のベットへ向かう。
算数も国語も基礎はできてる。
やっぱり引っかけ問題が不得意のようだな。
これからの重点は応用と引っかけ問題だね。
丸をつけながら、今後の学習方法を考えていく。
効率よく学んでもらう為にはどうすればいいか。
不意にドアがノックされる。
「涼香、紅茶を持ってきたの。入っても良いかしら」
「ママだ」
涼香ちゃんはドアの向こうから聞こえた声に立ち上がると、ドアを開けに行く。
涼香ちゃんの開けたドアから、ティーセットとお茶請けを乗せたトレーを持って鏡花さんが入ってくる。
「神宮寺先生。紅茶をお入れしたのでよろしければ休憩なさって」
鏡花さんは敷かれたラグの上にある丸いテーブルに紅茶とお茶請けのマフィンをセットしていく。
「ありがとうございます。採点が終わったらいただきます」
振り返って返事をして、採点に戻る。
「先生、早く早く」
嬉しそうに言う涼香ちゃんに、
「冷めちゃうと勿体ないから、先にお茶してていいよ」
と告げる。
「は~い。ここのマフィン美味しいんだよね」
涼香ちゃんはラグの上にちょこんと座ると、マフィンを食べ始める。
「こら、涼香。はしたない。そんな大口開けて食べないの」
困った顔で涼香ちゃんを諌める鏡花さん。
「ごめんなさい」
しゅんとした姿も可愛いな。
二人が並んでると美人姉妹に見えるから不思議。
「鏡花さん、少しお話良いですか?」
私は採点を終えたプリントを持って丸いテーブルの前に座る。
「はい」
「さきほどやったテストで分かったことを簡単に説明しますね」
二枚のプリントを見せながら、要点を伝えていく。
「涼香ちゃんは基礎はきっちり出来ているようなので、伸び悩みの原因は応用と引っかけ問題だと思います。なので、自宅での学習はその辺を重点的にやっていこうと思います」
「分かりました。神宮寺先生の指導方法でお願いします」
「はい。一先ずは3か月後の統一模試を目指して頑張りましょう」
3ヶ月で涼香ちゃんの伸びを見る。