世界できっと、キミだけが
仲のいい友だちがいて、赤点までひどい点を取らなくて。
そこそこに毎日楽しくて。
スリルも、特別なこともなにもいらないから普通の日々でいい。
なんて向上心も、欲もない。
お父さんからの受け売りだけど。
ケセラセラ。
なるようになる。
そう言い聞かせながら生きてきたのだ。
だから、お父さんの借金も、父子家庭なことも。
なんとかなるって思いながらここまで来たし、実際なんとかなっている。
どうにもならないことが世の中にはある。
そんな事も、今ではわかっているけれど。
昔は、違う意味に捕えてた。
お母さんが死んじゃった時、ケセラセラって思ってたら、なんとかなってお母さんが戻ってくるって信じていたこともあった。
それで、お父さんを困らせた事もあったっけ。
学校終わりにスーパーに寄って、安売りの食材を仕入れるのが私の日課。
華の女子高生が学校終わりに友だちとカラオケではなく、ネギやキャベツやを片手に歩いてるんだから。