上司な彼とルームシェア
大家さん、聞いてません。
ルームシェア参加4日目。
前のアパートに戻る勇気もなく、来月いっぱいでアパートは解約することにした。満了ではなかったけれど、事情が事情だけに大家さんの許可ももらえ、本格的にこの平屋のルームメイトになることとなった。
「お帰りなさい、かなえさん」
「うん、いってらっしゃい、由紀恵ちゃん」
夜勤明けのかなえさんと入れ違いに出勤だ。
「由紀恵さん、乗ってく?」
幾太君が自転車に跨がり、声をかけてくれる。
「流石にこの歳で二人乗りは遠慮しとくわ」
「僕は大歓迎だけどね。じゃ、行ってきます!」
颯爽と漕ぎ出していった。
「いってらっしゃーい」
「由紀恵さん、途中まで一緒に行こっ」
と、勇気くんだ。
真波は出勤時間が少し早いため、もう出たあとだ。
「いいよ」
ふと、勇気くんの手を見ると家の鍵が。
「あれ、大家さんはもう早くに出掛けてるの?」
「あー、今日からまた仕事らしいよ。昨日、また始まるーって唸ってた」
(へぇ、仕事してんだ。家賃収入だけじゃ"お姉さんの所"行ったらすぐにお金無くなっちゃうもんねぇ)
と、もう勝手に大家さんに遊び人のレッテルを張っていたのだった。
前のアパートに戻る勇気もなく、来月いっぱいでアパートは解約することにした。満了ではなかったけれど、事情が事情だけに大家さんの許可ももらえ、本格的にこの平屋のルームメイトになることとなった。
「お帰りなさい、かなえさん」
「うん、いってらっしゃい、由紀恵ちゃん」
夜勤明けのかなえさんと入れ違いに出勤だ。
「由紀恵さん、乗ってく?」
幾太君が自転車に跨がり、声をかけてくれる。
「流石にこの歳で二人乗りは遠慮しとくわ」
「僕は大歓迎だけどね。じゃ、行ってきます!」
颯爽と漕ぎ出していった。
「いってらっしゃーい」
「由紀恵さん、途中まで一緒に行こっ」
と、勇気くんだ。
真波は出勤時間が少し早いため、もう出たあとだ。
「いいよ」
ふと、勇気くんの手を見ると家の鍵が。
「あれ、大家さんはもう早くに出掛けてるの?」
「あー、今日からまた仕事らしいよ。昨日、また始まるーって唸ってた」
(へぇ、仕事してんだ。家賃収入だけじゃ"お姉さんの所"行ったらすぐにお金無くなっちゃうもんねぇ)
と、もう勝手に大家さんに遊び人のレッテルを張っていたのだった。